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自己満足詩系blogです。 一日一題更新予定。 早々挫折で気まぐれ更新。 途中から写真兼用に。
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その姿は記憶の中のあなたよりも少しだけ疲れて見えた。
身にまとうコートはくたくたで。
手袋すらはめていない掌はがさがさで赤くて、寒そうだった。

なのに。

「寒くないかい?」

私を気遣うその声がただ無性に懐かしくて、温かくて。
我慢していたはずの涙が零れ落ちるのを見られたくなくて。

「―――…もう少し、このままで」

しゃがみこんで、寒風の中、ひたすらに涙を流した。

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「知っていたよ」

あなたのその言葉に、泣きそうなくらいの衝動を感じた。

傷だらけの抉(えぐ)れた背中にまた鮮やかな赤を描かれた貴方は笑う。

大丈夫。痛くないよ。
それに僕はまだ生きている。

生きていれば幸せだなんてただの詭弁だ。

だって。
生きていて笑顔を浮かべる貴方を見て、こんなにも胸が痛い。


見えなくて。
聞こえなくて。
伝えられなくて。

それでも諦めることができないもの。
手放したくないもの。

そんな存在があることを教えてくれたあなたにありがとう。の言葉を。

君だけが聞いているその音が、少しだけ漏れて僕の耳へも届けばいいのに。

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