忍者ブログ
自己満足詩系blogです。 一日一題更新予定。 早々挫折で気まぐれ更新。 途中から写真兼用に。
+カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
+最新コメント
+最新トラックバック
+プロフィール
HN:
小太郎
性別:
非公開
+バーコード
+ブログ内検索
+カウンター
+アクセス解析
  1 2 3 4 5 6
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「よ、久し振り」

何年かぶりに戻ってきたその頭を思い切り殴った。

連絡くらい寄越してから姿を消せ。
もしくは姿を消してから連絡しろ。

バカみたいに頭が沸騰して、怒鳴ったら。

「よかった。殴ってくれるくらいお前が覚えていてくれていて」

変わらない、少し痩せて大人になった顔で笑った。
PR
「何かもう…望むことってないかな」
「生きてさえいればいんじゃね?」

その軽口が最後だったなんて、想像できなかった。

本来なら日々の中で消えて行ったはずの会話なのに。
薄れることもなく残っている。

君の中でもそうならいいのに。
ふらりと一緒にいて、苦痛を感じない。
それは野良猫と気まぐれに餌をやる人間の関係に一番近いかもしれない。
けれど互いに相手を猫だと思っている。

関係解消になっても別段追いかけないけれど、多分。
少し悲しくなると思う。
「まだ持ってるんだ」

出会った時にも持っていたサイコロ。
ばかばかしいと思いながらも乗った口車。

記念にと貰ったサイコロひとつ。
記念にと残したサイコロひとつ。

何の記念?要らねぇよ。
掌に乗せられたそれを笑いながらポケットに入れて。
そのままずっと捨てられずにいる。
「決めるなら超常現象とかに頼ってみるってどうかな?」

提示されたのは胡散臭い手段。
何でそんな言葉なんだ。他に言いようがなかったのか。

そう思うと同時に、笑みがこぼれた。
このバカっぽさ嫌いじゃない。

出会った日のことを思い出せば、最初からバカっていう印象か。
今更ながら印象の変わらないことに少し驚いた。
TOP

忍者ブログ × [PR]


Produce by Samurai Factory Inc.