■ 夢

夢は嫌いだ。

善も悪も混沌としすぎて判別がつけられない。
現実で培ったつもりの表層だけで判断する技術は逆にただ自分の狡さを浮き彫りにするだけで。

自分への嫌悪と堪らない罪悪感を胸に起きることになるから。

■ おもいの違い

重い想いを貴方に向けて。
重い想いを返してもらえたら両思い。
一方通行の重い想いは片思い。

君の定義はいっそ清々しい程解りやすい。

■ 感情は下からのみ向かう無関心さに

雨に憂い。
曇天に憂鬱。
晴天に己への嫌悪を見出す貴方に。

私は憐れみと少しの憧憬を覚える。

一方的な感傷でしかないのに。
自分に無関心な相手にどうしてそこまで気づかないのかと。

■ 体内へと積もる屍

他人に望むことなんてない。
といってしまうには現実主義過ぎる自分と。

敏感なくせに鈍感な他人に挟まれて。

今日も言葉は体内へと積もり腐っていく。

■ 片想い

与えたことすら気づかない貴方の優しさがあの時の私を救いました。

与えたことすら気づかない貴方の棘があの時の私を傷つけました。



受けた言葉はまったく同じなのに。



貴方だから。貴方だけだから。



私の言葉も同じくらい届けばいいのに。

慰めにも傷にもなれない私の言葉。